銚子ジオ散歩(11)名洗の不思議な堆積構造

 銚子市名洗町の集落の西はずれの道路脇に、不思議な堆積構造の露頭があります(図1)。
 地層が二次的に不思議な形に変形しています(図2~図6)。
 成因としては、地層堆積時の地殻変動、地滑りなどが考えられます。
 皆さんも観察して、成因を考えてみてください。

名洗の不思議な露頭Ed
< 図1.Google 航空写真 >

名洗の不思議な露頭2Ed
< 図2.露頭1 > 
 
名洗の不思議な露頭3Ed
< 図3.露頭2 >
 
名洗の不思議な露頭4Ed
< 図4.露頭3 >
 
名洗の不思議な露頭5Ed
< 図5.露頭4 >

名洗の不思議な露頭6Ed
< 図6.露頭5 >

 

銚子ジオ散歩(10)400万年のギャップ(推定断層)

▼ 推定断層_君ヶ浜層と犬吠埼層の境界 

 小畠・他(1982)(英文)には、君ヶ浜層と犬吠埼層の境界に断層が推定されていて、化石の調査から、相当の時間ギャップが存在するとしている(図1.と図2.)。
 伊藤・他(1997)(英文)では、その時間的ギャップを約400万年としている。 

 君ヶ浜の断層2Ed 
君ヶ浜の断層_図解Ed

                                < 図2.推定断層_図解 >
            < 図1.Google航空写真 >                                     

君ヶ浜側から見る断層Ed
< 図3.君ヶ浜側から見る断層 >

犬吠側から見る断層Ed
< 図4.犬吠埼側から見る断層 >
 

銚子ジオ散歩(番外)「磯見川の泥炭」への質問と回答

 『銚子ジオ散歩(9)磯見川の泥炭』の中で、磯見川の泥炭の記述について、「”見事な泥炭”の”見事”とはどういう意味か?」というご質問を頂戴しました。説明が不十分な部分がありましたので、以下に補足します。
 
「泥炭」と「腐植」の違い

 まず、「泥炭」と「腐植」の違いについて、個人的な理解を説明します。
 
 植物が湿地に堆積し、微生物の活動が不活発な嫌気性の環境下で、あまり分解されずに残ったものが泥炭で、植物繊維が残っています。ですから、泥炭は高緯度地方や高山で形成されやすいことになります。もちろん、条件がそろえば、温暖地でも形成されます(堆積速度>分解速度のとき)。
 それに対し、腐植は、植物が微生物によって分解され、複雑な有機物に変化したもので、植物繊維は残っていません。以前、園芸用の腐葉土を数年間使わずに放置したら、葉が分解されて粉末状になっていました。これは、微生物の働きで植物繊維が分解したためと考えられます。
 
 このように、個人的には、「泥炭」と「腐植」は植物繊維の有無で判断しています。両者の中間的なものもあります。
 
◆ 「見事」の意味

 次に、「見事」の意味を説明します。比較のために、磯見川と大谷津の露頭の写真を示します。

▼ 図1・図2 磯見川の露頭

●  植物繊維が残っている。
●  波によって削られるので、新鮮な面が露出している。
●  鉛直断面と水平断面が出ていて、観察しやすい。
 
磯見川の露頭1
< 図1.水平断面の露頭_磯見川1 > 
 
磯見川の露頭2
< 図2.鉛直断面の露頭_磯見川2 >
 
▼ 図3 大谷津の露頭
 
●  殆ど腐植である。少し泥炭質の部分もある。
●  露頭の表面はやや風化し、崩落土や植物で被われている。

大谷津の露頭
< 図3.腐植の中に、一部、泥炭質が混じる露頭_大谷津 >
 
 これらの違いに加え、銚子ジオパークでは、腐植は台地のどこでも観察できますが、泥炭は磯見川だけのようです(利根川沿いには泥炭があるかも知れません)。
 以上のようなことから、磯見川の泥炭は「見事」と表現した訳です。
 
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